2016準備状況-第1回
函館マラソンの歴史
2016年04月19日
歴史「函館マラソン準備状況」の記念すべき第1回目のお題として、函館マラソンの「歴史」を少しだけ紹介させていただきます。函館でのマラソンの歴史は平成3年に遡ります。その頃20代の中盤だった私(※この散文の書き手)は、記念すべき第1回「函館ハーフマラソン大会」の記録係として1枚でも多くの写真をフィルムに収めんと陸上競技場やコースなどを駆け回っておりました。当時、千代台公園陸上競技場は老朽化が著しく、トラックは土、というか粘土。そこに折からの降雨が…真新しいランニングシューズをぬかるんだ土でべとべとにさせながら競技場を後にするランナーの苦々しい横顔、忘れることができません。
それから四半世紀が経過。
号砲とともに614名が出走した第1回大会の開催以来、函館のマラソンは順調にその規模を拡大させ、昨年大会では当初比6倍規模の3,811名が出走する大きな「ハーフ」マラソン大会として成長してまいりました。また、懸案の老朽化した陸上競技場も平成11年には全天候型トラックを有する本格的な第2種公認陸上競技場として新装なりました。
しかし、ハーフマラソンの成長の陰で置き去りにしてきたことが一つありました。
ここで第1回大会の起草文ともいうべき「函館市のマラソン大会の基本的な考え方」をご覧ください。
函館市のマラソン大会の基本的な考え方
〔開催趣旨および将来展望〕
○ 社会情勢が急激に進展する今日、健康の維持増進や身体の鍛錬に関心が高まり、スポーツやレクリエーション活動が活発に展開されている。
○ このような中で道南地域では本格的なマラソン大会が実施されていないことから、地域の住民は長い間その開催を待ち望んでいた。
○ こうした住民要望を受け、スポーツの振興と住民の健康増進、さらには、地域の活性化を図ることを目的として、マラソン大会を開催するものとする。
○ 当面は関係機関との協議により諸課題の解決を図りながらハーフマラソン大会を開催し、ノウハウの蓄積に努めるとともに、将来は、全国的な規模のスポーツイベントとしてフルマラソン大会の早期実現を目指すものである。
大会計画段階の平成2年頃に作成されたこの文書は、第一回大会の開催のみならず、その後の大きな目標が「フルマラソンの実現」であることを、当時の関係者が明快に示したものであり、加えてそこに至る具体的な行動指針も包含されています。
函館市でのフルマラソンの実施は、実は四半世紀に及ぶ課題の解決に向けた取り組みなのでありました。