連載コラム 前略 マラソン課長より 事務局の取組みや想いを綴ります

2016準備状況-第2回

フルマラソンのコース造成(前半)

コース

第1回でお知らせしたフルマラソンの歴史、お楽しみいただけましたでしょうか?

今回はさらに掘り下げて、これまでなぜフルマラソンが開催されなかったのか、ということを少し書いてみますね。

ここで皆さん、函館の独特な地形をイメージしてみてください(というか知らない人は知らないですよね…はい、図を添付)。

函館山を要として末広がりに連なる函館市の市街地は、美しい函館夜景を形づくる大切な構成要素となっていますが、その一方で、フルマラソンのコースを設定するうえでは極めて難易度の高い扇形の市街地形状なのであり、それが大きな要因のひとつとなってこれまでフル化が見送られてきた経過があります。また、フルマラソンの実施に向けては所謂「ヒト・モノ・カネ」についてもあわせて解決する必要があります。

このように難題多き状況でしたが、平成23年4月、函館商工会議青年部内に「フルマラソンを地域の経済発展の起爆剤として考え、3年後の開催を目指して行動する」ための組織として若手経済人24名からなるフルマラソン検討委員会が設置され、函館の経済界と行政との意見交換が重ねられたことを契機に、以後、平成24年6月、函館ハーフマラソン大会実行委員会内にフルマラソン検討部会が設置され、関係機関との意見交換なども含めより広範な議論が展開されてきた経過があります。

問題のコース造成については、「海岸線をワンウェイで走るコース」、「新幹線開業を記念して近郊の2市1町を巡るコース」、「新規開通した自動車専用道を使用するコース」など検討部会では様々な案が検討されましたが、交通渋滞の発生など市民生活への影響を最小限に留めるため、関係機関との協議を経て、
・産業道路(※通称 正式名称は道道100号函館上磯線)は、またがない
・国道5号は使わない
という2つの方向性を定めたうえで、絞り込み作業がなされてきました。

ただ、繰り返しますが、問題は函館市の独特な扇形の市街地形状です。この方向性をクリアするのは容易ではありませんでした。(つづく)

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