連載コラム 前略 マラソン課長より 事務局の取組みや想いを綴ります

2023大会に向けて-第3回

実施概要についてPart1(開催日について)

日程

本日、10月27日、函館マラソン大会実行委員会を開催し、2023大会の実施概要(案)が承認されました。この内容について、今回から数回にわたり、触れていきたいと思います。

第1弾は、“開催日”についてです。2023大会の開催日は6月25日(日)に決定いたしました。あれっ?これまで7月第1日曜日に開催してきたはずでは!と、お思いの方もいらっしゃると思いますので、この点についてご説明いたします。

今年の大会は7月3日(日)に開催いたしました。当日の天候は晴れ。競技開始時の気温は24.0度、湿度は87%でしたが、その後、気温がどんどん上昇し、最高気温が29.8度まであがり、ともえ大橋など場所によっては、直射日光とアスファルトの照り返しなどで、相当暑くなっておりました。

このような高温多湿な状況のため、多数のランナーが体調不良を訴え、フィニッシュ後、多くのランナーが救護所に運ばれる事態となりました。事務局といたしましては、函館マラソンの目指す安全・安心の大会のためには、このような状態はできる限り避けたいことから、医療関係者の助言も参考に、大会終了後から、開催日について検討を始めることといたしました。

その中で、まずは大会前後の気温に着目してみました。すると、今年の気温において、6月最終週と7月第1週では、相当な違いがありました。

・6月最終週の最高気温の平均 23.2度 最高気温 24.9度
・7月第1週の最高気温の平均 25.2度 最高気温 29.8度

このような違いがあるのであれば、リスクを少しでも減らすために、1週間前倒しは効果的ではないかと考えたところであります。さらに、過去30年間の6月と7月の月平均気温の推移についても見てみました。それが下の図になります。

これを見ますと、年によって高かったり、低かったりということはありますが、傾向としては、過去から徐々に気温が上昇していることが見て取れます。このような傾向は今後も続くことが想定され、7月の暑さはさらに増す可能性が高いと思われます。

こうしたリスクを回避するためには、開催日の前倒しが必要と判断したわけであります。千代台公園内にある陸上競技場や野球場、テニスコートなどを利用する大会や、道南陸上競技協会、高野連などとも調整を行った結果、1週間の前倒しは調整可能との回答を得られました(2週間の前倒しは難しいとのこと)。こういった段取りを経て、6月25日(日)の開催を決定しました。

マラソン大会を運営するうえで、安全・安心な大会を作り上げるということは、とても重要なことであると考えています。2022大会の医療・救護体制につきましては、医師54名、看護師47名をはじめ、理学療法士や柔道整復師、消防隊員など総勢381名の医療・救護スタッフに参加いただき、ランナーの皆様の安全を全力でサポートしました。

しかし、このような体制を整えていても、高温により、ランナーが危険な状況に陥る可能性がありますことから、少しでも、高温リスクを軽減できる可能性の高い、6月に開催することといたしました。皆様にはご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

次回は、参加料の引き上げについてご説明いたします。参加料の引き上げは本当につらい選択でしたが、運営側の現状を包み隠さずお伝えしたいと思っておりますので、引き続き、お付き合いをよろしくお願いします。

Twitter Facebook HatenaBookmark LINE