連載コラム 前略 マラソン課長より 事務局の取組みや想いを綴ります

2018開催状況-第33回

医療救護の状況(後半)

競技運営

マラソン大会における医療救護を考えるとき、「最善」を尽くすのは当たり前のことです。我々は「最善」の体制を構築すべく函館市医師会と函館市消防本部の全面的なバックアップのもと、ハーフマラソンの時代からお世話になっている市立函館病院の救命救急センターの武山センター長をはじめとする関係皆様にご指導をいただいています。加えてメガマラソンを視察して大規模な医療救護の体制をご教授いただき、そのうえで函館でできることを考え、函館だけでは賄いきれない部分は道内外問わず他地域から応援を仰ぎ、最終的には費用をいったん度外視して函館マラソンのあるべき医療救護体制を構築し、そしてフル化初年となる2016函館マラソンの当日を迎えたのでありました。

この原動力は、「不慮の事態を招かない」の一点に尽きます。

2016年からフル・ハーフ同時開催となり、大会規模がだいぶ大きくなった函館マラソン。過去の開催当日の天候を振り返ると、暴風雨、高温多湿、そして今年は大雨と…なかなかワイルドな状況が続いておりますが、どのような天候であっても対応できるよう体制を整えてまいりました。そうした中、今大会で心肺停止事案が発生。

幸いにして医療救護チームは一命を救うことができましたが、その過程において、迅速に対処できたのか、あの日は単に偶然と幸運が重なっただけなのか、一歩間違えば最悪の事態もあり得たのか…医療救護反省会では、当日起きたことを関係者間で共有し、あるべき姿を議論しました。

こうした議論の行く末には、今よりも数歩先を進んだ「2019函館マラソン医療救護チーム」が必ず存在しているよう…事務局として出来ることは限られていますが、チーム関係各位のお話をよく聞き、咀嚼し、誠実に取り組んでまいりたいと思います。

なお、私は大会開催の末端を担う者でしかありませんが、仮にマラソン大会主催者側としての矜持を問われたならば、時に参加者の幸福な生活を奪ってしまうこともありえるのがマラソン大会、だからこそ目指すところは「日本一安全な大会」だと、これは明快にそのようにお答えしたいと思います。そのような気持ちで取り組んでおります。

2回にわたり医療救護について書き連ねてまいりましたが、前半で記した個人的なエピソードである義母の病状が回復していくにつれ、「あれ?あの地震のなか、心肺停止からばあさんを引き戻してくれたのは…函病の救命救急センターに運ばれたんだもの、もしかしてマラソン医療チームの先生が担当したのでは?」という思いが強まり、確認すると…やはり…函館マラソン医療本部でご尽力いただいている葛西先生が、義母の蘇生措置をご担当されたとのこと。そのような状況とは露知らず、反省会の場で葛西先生にお会いした際はお礼を申し述べることもできずにおりましたので、この場で申し訳ありませんが、本当にありがとうございました。一族皆、感謝しております。

そして…マラソンの当日、心肺停止状態から一人の若者を戻していただいたAEDバイク隊、メディカルランナー、消防隊、救急隊、函病の救命救急センターをはじめとする全ての函館マラソン医療救護チームの皆様、また、あの場に偶然居合わせた沿道の皆様と一般ランナーとして参加された医療従事者の皆様など多くの方々のご尽力に対し、衷心よりの敬意と感謝を申しあげますとともに、あらためて函館マラソンのこと、今後ともよろしくお願いいたします。

 

▼2018大会開催にあたり函館市医師会 本間会長から頂戴した檄文

 

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