連載コラム 前略 マラソン課長より 事務局の取組みや想いを綴ります

2017準備状況-第8回

「適正」なスタート空間の創出

競技運営

今回のスタート地点の状況については、先の開催状況の第4回に詳述したとおりですが、大きく4点あった問題点を再掲すると、
①スタート直前になって、前方からランナーがどんどん差し込んでくる
②騒然として場内放送が聞きとりにくい
③号砲後、ランナーが一斉に各ブロックの出口方向に移動~合流部が混乱
④コーンバーを間引いた結果、一部のランナーが設定ブロックを無視
といった状況となり、極めて不公平感に満ちあふれた空間となりました。

アンケートなどを見ても、函館マラソンに対する苦言の多くは、このスタートの「混乱」に起因するものであることからも、この問題への的確な対応は不可欠です。

このため2017大会開催に向けては、函館マラソンの競技面を所管する函館マラソン運営委員会「競技部会」において、陸上関係者を中心に対応策が構築されつつあります。

まず①について。整列している前方から並んでいなかった人が差し込んでくるというのは、何のことはない「割り込み」のことです。競技直前の緊張感に満ちた状況ですから「少しでも有利に」とか「自分一人ぐらい横入りしても大丈夫だろう」といった魔が差した状況なのでしょうが、寒い中きちんと並んでいた人からすれば、これは許せません。
よってここは性善説ではなく公平性の確保を最優先し、ブロックの先頭部に担当者を複数名配置し、「割り込み」を厳正に排除します。

次に②について。騒然として場内放送が聞き取りにくいのは放送機材の性能が若干劣っていたこともあるほか、演出内容も若干大人しかったのかなと考えています。よってここはプロの音響屋さんにお任せして野外ライブ的な…いえいえ、きちんと「聞こえる」機材を投入するのはもちろん、全国の大規模マラソンのスタート状況などを参考としつつも、函館オリジナルのスタート演出を考えたいと思います。

次に③について。これも誘導体制に問題があったものと考えています。ブロック毎のスタートで、各々の出口がピタリと動かなければ「トコロテン」は出てきませんので、そうした誘導を徹底するほか、「聞こえる」場内アナウンスで、その周知に努めます。

結びに④について。物理的な遮蔽物がなくてもヒトはルールを守って行動するだろう…といった性善説に基づく予断は、このたびの経験則を通じて持たないことにいたしました。この辺はルール無視を呼び込んでしまう素地をなくすことに全力を尽くします。よってロープと杭で完全に遮蔽します。スタッフも1レーンにつき10名程度配置します。

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