連載コラム 前略 マラソン課長より 事務局の取組みや想いを綴ります

2017準備状況-第5回

制限時間が延長できたとして、それをどこに配分するか?(その1)

競技運営

今回は制限時間のお話です。

函館マラソンの制限時間の延長に関する検討状況については、この散文の第3回「大会コンセプトは?(その3)」でお伝えしておりましたが、現状の5時間20分について、仮に40分間の延長が「叶った」場合、即ち6時間マラソン化が実現すれば、今回ご参加いただいたランナーの皆様にとっては、その分だけ「余裕」ができて、エイドステーションでの盛りだくさんの特産品なども存分にお楽しみいただけるものと考えております(ただし、ご自身の記録更新という部分についてはさておいて…)。

また、第1回大会の参加資格=5時間は、所謂「走れる」ランナーを対象とする大会であり、その「5時間の壁」を越えられないランナーにとっては足が遠のいてしまう大会であったものが、いきなり(制限時間ベースではありますが)6時間マラソンとなると、そのインパクトは、こと参加意欲の喚起という面では計り知れないものがあります。

一方、今回の函館マラソンのフルの部の完走率は91%と、当日あれだけの荒天に見舞われながら関門不通過の方が少なかったのは、その「走れる」ランナーが強い気持ち、即ち「DNFという字を百あまり 宙に書き 止むことをやめてゴール来れり」(※)的な心情で走破したことも、考察上の大きな要素となります(だんだん意味がわからなくなってきました…それにもうネタ切れです)。
※参考:石川啄木「一握の砂」:大という字を百あまり 砂に書き 死ぬことをやめて帰り来れり
(DNF:Do Not Finishの略。途中棄権)

もう一つ、忘れてならない視点があります。それはスタート時の混雑。

混雑緩和の手法としては、種目別に時間差でスタートする方法や「つくばマラソン」のようにウェーブスタート(※例:10分間隔で3回に分けてスタート)を導入することも手法としてはありえます。

ただし、そうしたスタート方法を導入するための「源泉」は、さまざまな検討を経て最終的には函館市民から頂戴する「延長が叶った時間」なのであります。

よって、まずはその「延長が叶った時間」が40分なのか20分なのか?あるいは10分なのか、はたまた「実績」不足ゆえゼロとなるのか…各種の協議を経てそれを確定し、そのうえでそれを制限時間の延長に振り分けるのか、スタート時の混雑緩和策に利用するのか?はたまた○分はスタート方法の変更に利用し、○分は制限時間(参加資格)の延長に利用する…といった選択が必要となるものと考えております。

1回分の分量では収まりませんね。(つづく)

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