連載コラム 前略 マラソン課長より 事務局の取組みや想いを綴ります

2017準備状況-第33回

「がごめ汁」開発状況(その3)

フード

「責任感」。

函館短期大学付設調理製菓専門学校の日本料理研究室長(※以後、長いので「和の匠」という)と初めてお会いしたとき、冒頭のそれをひしひしと感じたのでありました。

これまで幾多の料理人を世に送り出してきた和の匠は、この「マラソン汁」プロジェクトについてペラペラと喋り続ける私の軽い言説に対し、しっかりと聞き耳を立てておられましたが、ある瞬間から私の詰めの甘い部分についてのスルドイご指摘を、それも立て続けに発せられたのでありました。

何人に提供するのか。スタッフは何名体制で取り組むのか。現場のスペースは。調理する機材はどのように手配するのか。具材は現場で切るのか事前に学校で切るのか。その配送はどうするのか。コンロは何台用意できるのか。その時期学校は休み期間なので手伝える人数は限られているがどのように対処するのか…。

聞いているうちに、正直に申し上げて「あ、もしかして協力していただけないのか…」と思ってしまいました。しかしながら、そのようなやりとりを続けているうちに、和の匠の真意が私に伝わってまいりました。

屋外での作業をともなうことから食の安全管理がまずは第一要件。8千人もの方に確実に提供するのが第二要件。そして、そのうえで「おいしい」と言っていただけることが第三要件。厳しい言葉はすべて和の匠の「責任感」のあらわれなのでした。

そうした厳しい確認行為を経た後に、和の匠から頂戴した「協力したい」のお言葉。私、「あ、これ絶対成功するわ!」と確信したのでありました。

7月2日の函館の空は、たぶん初夏の爽やかな青色が拡がっていると思います。

汗をかいた体躯が欲する塩分を、まずは「がごめ汁」で補給してくださいね。多くの関係者が準備し、和の匠が指揮をとり、至高の料理長が監修した逸品ですから(「おもてなし広場」でお待ちしております)。

和の匠こと北川 陸雄氏 (鍋を持つ姿がこれほどキマる人ってなかなかいませんよね…)

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