連載コラム 前略 マラソン課長より 事務局の取組みや想いを綴ります

2017準備状況-第2回

大会のコンセプトは?(その2)

コンセプト

いや~初回から前振りが長かったですね…ってか、まだその前振りが終わってないんですけどね。

で「実績」。それがあれば誰も苦労はしません。これまでお伝えしてきた「準備状況」や「開催状況」でも何度も書き連ねてまいりましたが、函館は「扇形」の独特な市街地形状を呈しており、そこの外縁部などをマラソンコースとして設定するということは、扇の一番細い要の部分(※そこに私の職場があります)がボトルネックになり、大規模な交通渋滞の発生も危惧される状況なのでありました。

様々講じた交通対策は奏功したのか破綻したのか?その判断基準が開催「実績」です。

従って、開催実績を有しない状況で制限時間を検討するとき、仮に大規模な交通渋滞が発生した場合にあってもそれを最小限に留めるためには、マラソンで市街地を占有する時間を限りなく短くする…というのが方向性としては正しく、それが「公共の福祉」に叶うということになりますね。

「何言ってんだ東京マラソンは7時間だよ制限時間。首都圏で開催できるのに、なんで田舎の函館でそれができないんだ?」…と、そのような声が聞こえてきそうですが、東京マラソンの事業費は20数億円。大会事務局は種々苦心されていることとは存じますが、投入できる対策費の規模が違います。また、大都市は代替となる交通手段としてバイパスや高速道路網、さらには各種電車網が確立しています。

そうした環境にない函館は、ではずっと5時間のスタイルを通すのか?

第1回の開催を通じて致命的な交通渋滞の発生が確認できなかったこと。これが「実績」です。実績を今後も重ねていくことで、市民理解を得ながら「競技」と「ファンラン」のミスマッチを解消してまいりたい、即ち、もう少し制限時間を長くできれば…と思っております。

あ、「ミスマッチ」と書いてしまいましたが…正直に申し上げると、長く観光部門に居た私としては、函館マラソンを集客交流装置としてより多くの方の参加を促したい(※公共セクションがマラソンに少なからぬ補助金を投入する意味は、そこにあります)、できれば1万人を超えるような。また、女性の参加率も上げて華々しくしたい、といった感情が根っこにありますので、現状は、その意味でミスマッチ状態にあると考えています。だから前回書いた強者ランナーさんからの質問にしどろもどろになったのでしょう。何せ根が正直者ですから。(あっ!もう最終行だし…またまたつづく)

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