連載コラム 前略 マラソン課長より 事務局の取組みや想いを綴ります

2025大会に向けて-第2回

スタート方法はどうなる(その➀)                    

競技運営

どうも。3代目マラソン課長です。

今回は、前回コラムでふれたとおり、2025大会のスタート方法の見直しについて詳しくお知らせしたいと思います。

まず、2024大会のスタート直後の状況を振り返りたいと思います。

大会当日は、過去最多となるハーフで4,490人、フルで3,242人の合計7,732人が出走(これまでの過去最多は2019大会でハーフ3,709人、フル3,716人、合計7,425人でした。)し、ハーフが9時、フルが9時10分にスタートをしました。その結果、フルのトップランナーがハーフの後方集団を追い越す現象が陸上競技場を出る前から発生し、その追い越しの際に混乱が生じたところです。スタート直後の集団は固まったままばらけていないことに加え、競技場内外のコースは幅員も狭いため、ハーフのランナーが右側に寄って走行することが難しい状況にあったと推察されます。そのため、フルのトップランナーがハーフの後方集団を追い越すには、それこそ人と人の間を縫うように走ることになるほか、フルのトップランナーとハーフの後方集団のランナーとでは走力が極端に異なるため、追い越しをする側と追い越される側の双方に相当のストレスが生じたものと認識しているところです。

ご迷惑をおかけしたランナーの皆様には、この場を借りてお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。

2025大会では、2024大会の反省を踏まえて、スタート方法を見直すこととしたことから、スタート直後の混乱は改善されるものと考えておりますので、2025年も函館マラソンにご参加いいただければ幸いです。

次に、なぜこのような現象が起きたのか、その原因はどこにあったのかということを検証していきましょう。

と言っても原因は明らかで、ハーフのランナーがスタートを終えるのに8分を超える時間を要したことに尽きます。事務局としては、2019大会と同様に、5分程度でハーフのランナーのスタートを終えることができると見込んでいましたので、新米マラソン課長の私は、事の重大さに気づくこともなく呑気にそのスタートを見守っていましたが、いつまでも終わらないハーフのスタートの状況を、他の事務局スタッフは胃が痛くなる思いで見ていたのではないでしょうか。

では、なぜハーフのスタートにそれほどの時間を要したのか、その原因はなにかということになりますが、ここで函館マラソンのスタート方法や制限時間等の歴史を確認してみましょう。

ハーフとフルを同時開催した2016大会以降の①スタート前整列、②スタート時間、③順位決定タイム、④制限時間の4項目の変遷をまとめたものが以下の表です。2018大会と2023大会は全ての項目が前年と全く同一のため記載を省略し、2020大会と2021大会は新型コロナの影響により大会を中止したため記載がありません。

【函館マラソンのスタート方法等の変遷】

わかりづらいかもしれませんが、太字部分が前回大会からの変更部分を示しています。

2016年大会では、ハーフ・フルを区分せず、招待選手等のエリートランナーを先頭ブロックとして、以降、日本陸連登録のブロック、一般のランナーを予想タイムの早いブロックの順に並べ、ハーフ・フルを同時にスタートしていました。順位を決定するタイムはグロスタイム(号砲から計測するタイム)で制限時間は5時間20分となっていました。2017年大会以降、スタート前整列はハーフとフルを区分したうえで、概ね2016年大会と同様の順で整列し、ハーフを先にスタートし、その後フルをスタートさせる時差スタートを導入しました。そのスタート間隔は10分としていましたが、新型コロナの影響があった2022大会と2023大会は密を避けるため、ハーフのスタート後にフルを整列させることとしたことから、スタートの間隔を30分とっていました。また、順位決定タイムは総合順位をグロスタイムにより決定することに変わりありませんが、2022大会から男女別・年齢別等の部門別順位の決定にネットタイム(スタートラインを越えてから計測するタイム)を導入し、制限時間は2024大会では5時間50分と2016大会に比べて30分拡大されています。

ここまでくると、2024大会でハーフのスタートに時間を要した原因について、勘の良い方はお気づきになるかもしれませんが、この先を書き連ねるとここまでに要した文字数と同じくらいのボリュームが必要になり、あまりにも長文過ぎるので今回はここまでにして、次回は2024大会のスタート方式を決定した経過なども踏まえながら、2025大会のスタート方式についてお知らせできればと思っております。

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